またまた新型コロナウィルス感染大拡大中の2022年スタート。
なんとか感染防止を図りつつ、練習は休止したくない。
そこで、名付けて『あっち向いてガムラン』。

バリガムランの演奏は、奏者同士が呼吸を感じ合いながら高速のパズルのような組みリズムをはめこみ、緩急の変化を一糸乱れず同調して演奏する。
奏者同士は近い距離で、しっかり顔は上げて表情での合図もあり、常に呼吸や体温まで感じ合う。
それを敢えて崩して、そっぽを向き合って演奏してみる。
以前のバリ、電力が少なくお祭りの最中にも停電は普通に起きた。
満月の夜ならともかく新月ならたちまち辺りは真っ暗。
わ~!とざわめきが起こり、そのうちに代用の灯りが灯されるのだが、ガムラン演奏は停電に気付かないかのように一切動揺もせず途切れることもない。
視覚的な頼りがなくても、感覚がフルに活かされて超高速で変幻自在なテンポで同調して演奏しているのだと舌を巻いた。
楽譜を見ながら、指揮者を見ながらの合奏では無理だろう。
神業に思えて、なんという野性的な本能的な感覚かと憧れを持った。
繰り返しているうち、慣れていないメンバーも、徐々に勘が働くようになってきた。
鬼指令を出すギータ司令塔は(時々だけやけど~

)それで満足はせず、そっぽを向くだけでなく楽器を逆さに置いて叩く練習を始めた。
逆さに置くと高音と低音の位置が逆なので手の動きが当然逆になる。
叩く手、止める手、コンビネーションの調整が必須。
世界中の打楽器で逆さにおいて叩くことがあるのはガムランくらいではないかな?
1台をふたりで挟んで叩くのも普通だが、対面で近距離になるから今は避けたい。
指導する立場になれば普通に経験する叩き方だけど、慣れが必要。
この際ついでに皆でやってみる。
ゴンも当然あっち向いてゴ~ン!!
経験のないメンバーは、ハチャメチャに面白いくらい崩れる。
易しい楽曲でも結構必死💦

でもやっぱり慣れてくる。
高齢化対策の脳トレにもなるやろ、と励ます。
レヨンも逆さ。左右のばちが入れ替わるのでややこしい。
こうした無茶ぶりの練習を、感染防止のためと言い訳をしながら続けています。
今までよりもバリガムラン神経が発達することを信じて

感染拡大に負けない。
もっと良い演奏ができるように精進する。
がんばりすぎて足がつって立ち上がるメンバーも

いるけど。

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